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崎山御嶽

崎山御嶽_e0182674_1725783.jpg首里城の南に崎山(さきやま)公園がある。
その一角に「崎山御嶽(さちやまうたき)」はある。

このあたりは、崎山里主(さちやまさとぅぬし)の住居跡とされている。
里主は、名前ではなく、領主ということだろうか。

琉球國旧記には、「生まれつき質朴で、腎徳は抜群であった。そこで、後世の人は、深くその徳をしたって、遂に崇信して御嶽とした。」とある。

崎山里主は、察度王(さっとおう)の子と伝えられている。
末裔の東氏(とううじ)一門は、尚氏の琉球国時代に繁栄したそうだ。
現在でも、その門中(むんちゅう/血縁一族)には、瑞泉酒造、沖縄セルラーなど著名企業の代表らがいる。

察度王の世子武寧王(ぶねいおう)は、尚巴志(しょうはし)に滅ぼされたのに崎山里主が生き残ったのは、庶子だからと考えられる。

そして、この崎山里主が、察度王に進言して、波上宮を創建した人なのだ。
熊野権現を祭神とする神社を創建したということは、大和(日本国)の商人らと深くかかわっていたのであろう。


崎山御嶽
沖縄県那覇市首里崎山町1丁目

訪問日 2012年8月


参考
「琉球國旧記」 首里王府 編(1731年)、原田禹雄 注訳/榕樹書林(2005年)
「沖縄の拝所300」 比嘉朝進 著/球陽出版(2011年改訂版)
by tappee | 2012-11-10 17:27 | 神社寺院 (琉球=沖縄) | Trackback | Comments(0)

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